保育士の退職トラブルについて

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退職を決意したといっても伝える時には緊張や気まずさを感じるものです。そんな保育士の退職についてはトラブルも報告されることがあります。今回は保育士の退職トラブルについて実例をもとにいくつか解説していきます。

 

退職を伝える適切な時期と法的な根拠とは


保育士の退職で最も多く聞くトラブルが『退職の意向をいつまでに伝えるか』です。結論からいうと法律における民法627条では『退職の2週間前に退職の告知を行えば退職できる』と定められています。でも保育園によっては就業規則では『1か月前までに伝える』と書いてあったり中には「6か月前」という記載があったりします。そこでよくあるトラブルが保育業界で最も多いと言われている『3か月前までに伝える』という期間が既に過ぎていたことから、1月に入ってから3月末までに退職すると伝えた所、受理されずに退職出来なかったというパターンです。この場合はどうなるのでしょうか。

 

就業規則よりも民法の方が優先されるが・・・


これも結論から言うと“民法が優先”のため、仮に就業規則で3か月前と明記されていても退職は可能です。ただし、多くの保育園では就業規則に「3か月前」と明記されているように、これには保育業界における重要な意味合いがあります。ここだけは必ず「経営者」ならびに「その保育園に残る立場」として考えてもらえると大変分かりやすいかと思います。

 

保育業界における「就業規則による3ヶ月前」の明確な理由


では民法では2週間前なのに保育業界においては就業規則で3か月前と定めている所が多いのはどうしてなのか。これは保育士が一般企業と違って以下の理由があるからです。

 

  • 保育士配置基準が定められていることで、職員を一定数確保する必要がある。
  • 運営管理費が決まっているため、余剰に職員を採用・確保しておくことが難しい。
    (可能だが多く採用すればそれだけ職員の賞与などに影響が出てくる)
  • 保育士不足の地域では、2週間どころか1か月前に退職を言われてもすぐに補充をすることが難しい。
  • 保育士の多くは3月末退職。4月1日転職を希望。次年度のクラス編成は最低でも2月末までには決めて3月1日には新担任を発表したい。そう考えると遅くとも12月末の時点で退職の意向を伝えてもらわないと次年度のクラス編成に影響が出る。また今は新卒学生の採用時期が早まっており、2月以降にまだ就職先を探している保育学生はほとんどいない。

 

以上のことから保育園側としては子どもたち。そして子どもたちの為に働く保育士の新年度準備等を含む就業環境を考慮すると「3か月前」というのは理想的な期間であるのです。

 

 

退職については自分だけでなく残された職員のことも考えて。

 


「3」の部分では主に新年度に向けての話を中心に解説しましたが、体調面、精神面等の不安等で年度途中の退職を希望する方も少なくありません。確かに保育園は1年を通して計画を立てているので一般的には3月末の退職が望ましいと言われていても、体調面に不安を抱えながら無理して働き続けることは決して美談とは言えません。その場合は3カ月前というのは流石に難しいです。むしろ3ヶ月も頑張れるのであればもっと頑張れるのではという考えにも繋がります。その際は、保育園側の立場や状況などを考慮した上で正直に状況を伝えた方が望ましいでしょう。それでもやはり引継ぎや既に出ているシフトを考慮すると出来れば1ヵ月欲しいと思いますが、ここは保育園側も退職側も歩み寄る形で十分な話し合いをしてもらいたい所です。退職する保育士としては辛いかもしれませんが、そこは退職時のマナーもしっかり考える必要があります。

 

保育士の退職を伝える期間にはある程度の時間が保育園側にも必要であることはお伝えしましたが、出産・結婚等が理由であれば予め早い段階で伝えることに抵抗はあまりないかもしれませんが、やはり早めに退職を伝えることに気まずさを感じたりすると思います。しかし前述のように保育園側には子どもたちや残って働く保育士の就業環境を整える必要もありますので、そこは改めて退職時のマナーを意識して次の出発に向けて行動してみてください。


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保育記事作成:このゆび保育 編集委員