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保育士インタビュー(こばやしだいすけさん)

保育士インタビュー(こばやしだいすけさん)

***お知らせ***

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8/1に新サイトに移行します。

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自動的に新サイトの同ページに移動します。

今後ともどうぞよろしくお願い致します。

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保育士へのインタビュー企画です。

初回は当サイトでも借り上げ社宅等の記事を書いていただいている『現役保育士・こばやしだいすけ』さんです。前半は今年保育士の話題になっていた「東京都の借り上げ社宅制度終了」について。後半は最も保育園ならびに保育業界に詳しい保育士と言われている真相などについても今回は伺ってみました。

 

こばやしさんについての紹介

●このゆび保育
このような取材を名前だしで受けていただくのはいつ以来でしょうか。


★こばやしさん
山梨県主催の就職セミナーで講演を行ったのが最後なので、単独で名前や顔を出して何かを発信させていただくのは約6年ぶりくらいですね。SNS自体も5年くらい遠ざかって保育現場に専念していました。
(匿名で新聞記者やメディアの取材。有識者会議等には参加などはしていた。)


★こばやしさん
率直に、どうして今の私にこのようなインタビューをしてみようと思ったのですか??


 

●このゆび保育
この会社を立ち上げる際に、1年間多くの“保育士さん”“保育園の経営者や採用担当者”そして“他の求人会社“の方に直接お話を聞いてきたのですが、話を掘り下げていくと多くの方々から小林さんの名前が自然とよく挙がるのです。

これだけ多くの保育士専門の人材会社が出てきている中で、求人サイトの名前や会社名で有名なところは複数ありますが「コンサルタント」として個人名で名前が挙がったのは小林さんだけでした。“伝説の保育士“なんて呼んでいる方もいました。

むしろ私の方こそ、よくこのインタビューを受けていただけて驚きました。


 

★こばやしさん

ー勝手に一人歩きしている噂や誤解を解きたかった。

「小林大介保育士」で検索をすると色々なサイトで私の名前が出てくるみたいですね。確かに6年前は“関東の保育園”については間違いなく私が最も詳しかったと思うし、実際に数百人の保育士、保育学生さんと就職・転職について直接話をしていたのは本当です。

手前味噌ですが「保育園の直接訪問数」「経営者、採用担当者の特徴」「都市部と地方の保育格差」などを含めて「コンサルタント」としては、責任を持って対応ならびに結果も残してきたのは自負しています。でも「保育士」としては経験自体も10年程度しかないですし、まだまだ発展途上中で、堂々保育について語ることなんて恥ずかしくて出来ません(苦笑)だからよい機会なので、この場で思いっきり否定したいなって(笑)

日々の保育や保護者対応がやりづらくなるので、本当にこの誤解についてはGoogleにお願いして関連する記事を全部消してもらいたいです(笑+真剣)

いきなり逆質問&自身の否定から話を始める小林さん(落ち着いていて噂と違う??)

 

借り上げ社宅制度&都市部と地方の保育格差

★こばやしさん

-借り上げ社宅制度のコラムについて

今年は複数のサイトや保育系の集まりなどで執筆&発言する機会が多くなり、それが注目を浴びて質問等が来るようになりました。そもそも今回、借り上げ社宅について発信をしたのは「誤った情報が飛び交っている」というのがキッカケだったんです。

 

もともと借り上げ社宅制度は2020年に世田谷区が東京都で最初にこの制度を継続するかどうかの判断をすることが決まっていた。そしてこの制度自体が、保育士不足解消に本当に有効なのか。本来の使い方と目的が違うという論調から終了の可能性が高まり保育園側が終了に備えて動き始めたことで、保育士たちが不安になって“終了決定”という誤解がSNSを中心に広がってしまったんですよね。

「そもそも私自身が社宅終了or継続について全く情報が入って来ていないのに何でこんな情報が広がっているの!?」という感じでしたからね(苦笑)


●このゆび保育
小林さんは今年、この借り上げ社宅についての第一人者という扱いを受けていましたが、一体どこから情報をまとめているのですか??


★こばやしさん 

  1. 東京都福祉保健局
  2. 23区全ての各自治体の借り上げ社宅の担当者
  3. 保育三団体や東京都民間保育所協会
  4. 各自治体で開催されている園長会
  5. 関連する省庁で勤務する職員

基本的にこの5つです。その中でも決して憶測でこの制度については考えてはいけないと思っていました。私は「保育業界の情報屋」というあだ名みたいなものがついているらしいのですが、この①~⑤の中で一つでも情報がでたら、他の4つにその真偽を確認します。もし同じようにどこかから情報が出ていればそれは確実な情報ですが、今回は憶測ばかりでどこからも「正確な情報」は出ていませんでした。じゃあどこからこの情報が・・・答えは保育士たちの焦り&悪徳な保育士紹介会社が流したデマだったんですよね。

だから私が自分の目と耳で直接確認した情報を複数の場所で発信を始めることで、保育士の仲間たちに確かな情報を提供したかったのです。


★こばやしさん

ー借り上げ社宅制度本来の目的を知らない現場の保育士は意外と多かった

 

私も15年前から社宅制度の必要性を提唱していたのですが、保育士の借り上げ社宅制度は『処遇改善』ではなく『都市部の保育士不足を正職員としての就業先がない地方からの上京組で就業機会の均等化を図ること』を目的として創られたものなんですよね。東京を中心とした待機児童対策を見ていて保育園だけを増やすことしか考えていなかった時点で、東京の保育士不足問題が起きることは予測出来ていましたから。

それと当時、保育士が足りなくなるなら「准保育士」を作ればよいなんて阿保な発想も出ていたんですよ。ただでさえ当時は保育士の給料が今よりも低水準だったのですから、これで准保育士なんて作ったら更に待遇が悪くなりますよ。それと当時は今よりも職員の人間関係で退職する保育士が多かったのだから、准保育士なんて作ったら保育士が准保育士に

対して高圧的な態度で更に人間関係は悪化する可能性すらありましたよ。(周りは保育士の質が下がることばかりを不安視していましたが)

  • 「准保育士」とかを創るよりも「保育士が辞めないこと」優先するべき
  • 関連省庁では、保育士の離職を抑えることを真剣に考える者がほとんどいなかった。
  • 保育士不足はその地域で考えるのではなく日本全体で考えるもの。

→だったら、就業機会が少ない地方から“上京を支援する”という条件をもとに保育士の就業機会を均一化すればいい。

それがいつのまにか都内在住の保育士も社宅制度を使うようになり、本来の目的から外れて多額の補助金を使う必要があるのかという問題に繋がった。それを経営者たちは理解しているが、現場の保育はそのことを知らないことで、また現場の保育士と経営層で見解のすれ違いが生まれていることも多くの保育関係者には知ってもらいたいですね。

笑顔が一転、制度の話になると真剣な表情で話を始める(全くの別人でプロの語り口調に)

●このゆび保育
借り上げ社宅制度についての反響はどうですか??


 

★こばやしさん

 昨年からTwitterを本職の合間に本格的に始めて、月に1~2件くらい転職についての相談DMとかは来ていたのですが、今は月に10~12件くらいこの借り上げ社宅について質問や相談が寄せられるようになりました。その質問に伴い転職相談もまた増えました。そしたら旧知の保育園の理事長や株式会社の採用担当者たちからも連絡が来るようになってしまいました(笑)でも。今は保育現場がメインですけれど、そのような質問には1件1件、丁寧にお答えする形で、少しでも保育士仲間の力になれたらと思っています。


 

●このゆび保育
処遇改善費を創ったのは小林さんという噂は本当ですか??


 

★こばやしさん

その質問もよく聞かれますが、これ以上話が長くなったら本当に誰もこのコラムを読んでくれる人がいなくなりますよ(笑×2)


**前編はここまで**


今回、小林さんにはこの借り上げ社宅制度以外のことも多く話を聞かせてもらう予定でしたが、ここで前編として一区切りさせていただきます。実際に多くの保育士さんたちから小林さんについて気になることや、より専門的なお話も伺っていますので、その内容は後編にて掲載いたします。

※このインタビューは当サイトでも掲載している「園長きよみ★プチラジオ」の収録が始まる前に行っております。

 

参考:こばやしだいすけさんのプロフィール

こばやしだいすけさんのプロフィール

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保育記事作成:このゆび保育 編集委員