保育士から放課後等デイサービスへ転職したい【放課後デイに保育士は欠かせない】
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放課後等デイサービスは、近年急増している障がい児向けの施設であり、最新の調査では国内で約37万人の子どもが利用しており、約1.4万の施設が存在しています(令和元年社会福祉施設等調査より)。
放課後等デイサービスは一時期、施設の保育サービスの質の低下が問題になり、法改正にともない保育士の存在が極めて重要になりました。放課後等デイサービスの保育士として働くことが具体的にどんなイメージなのか解説していきます。
放課後等デイサービスには、保育士の存在が欠かせない!!
放課後等デイサービスの運営は、2017年4月の児童福祉法の改正により、保育士の存在が極めて重要になりました。下記にポイントを整理します。
【児童福祉法の改正「前」】
・10人の子どもを、2人の職員(保育士または指導員)
※指導員に資格は不要で誰でもよい
【児童福祉法の改正「後」】
・改正前の配置基準は維持
・ただし、職員は児童指導員・保育士・障害福祉サービス経験者(2年以上)
・なおかつ、職員の半数は児童指導員または保育士
上記のように「職員の資格や経験」、つまり職員の質的な部分が必須項目になりました。児童指導員は、教育課程を修了するなどの一定の条件を満たした人が、施設側で「児童指導員」として雇用されることで、児童指導員になることができます。
(※児童指導員になるための資格はありません。任用資格といって、任せられることで名乗ることができる資格です)
また、放課後等デイサービスには、児童指導員もしくは保育士以外にも、児童発達支援管理責任者(通称、児発管(じはつかん))や、管理者、必要に応じて機能訓練担当職員などが配置されることが必要となっています。
このように保育士の配置がとても重要になる放課後等デイサービスですが、保育士としての資格や経験をどのように活かすことができるのでしょうか?
保育園と、放課後等デイサービスの大きな違いは子どもの年齢
放課後等デイサービスでは、障がいのある就学児(6-18歳)が利用者です。障がいのある未就学児は「児童発達支援」にて保育サービスを受けることができます。
なので、保育園での保育をしてきた保育士の方にとっては、全く違う環境ともいえます。一方で、幅広い年齢の子どもを保育することや、障がい支援といった社会に必要とされる経験を積めることは、保育・福祉業界で働いていく上でとても重要なものになります。
加えて、放課後等デイサービスでの保育の特徴は「一人ひとりの子どもとじっくり関われること」です。本コラムの作成にあたり、放課後等デイサービスで働く職員にインタビューを行ったところ、このようなコメントがありました。
”配置基準では10:2だけど、実際にはその配置では運営はとても難しいです。子どもも色々な年齢がいて、年齢を重ねるほど身体も大きく力も強くなるので、職員配置は手厚くすることが欠かせません。なので、私の施設では10:4の配置にして、一人で2人の子どもをしっかり担当できる体制をとっています。担当する子どもは日々変わるけれど、じっくり見ているので、保護者の方の考え方や、生活環境まで全てを把握した上で支援ができるから、とてもやりがいがあります。また、利用するご家庭は、本当に困っていることが多いので、ご家庭と協力しながら発達支援をしていくことも特徴だと思います。”
このように、保育園とは全く違う環境ではありますが、子どもの発達支援もとても深く行うことができそうです。
その他、保育園との大きな違いは「利用時間」です。放課後等デイサービスという名前の通り、子どもたちは通学後に通所します。また休日や長期休暇の際は、午前中からもあります。
では、具体的にどのような1日を過ごすのでしょうか?
放課後等デイサービスでの1日の流れ
概ね下記のような流れで進んでいくようです。放課後等デイサービスを運営する法人によって、サービス内容は様々ですので、あくまで参考として捉えて下さい。
【平日(放課後)での利用】
10:00 出勤(開所準備や、打ち合わせ、事務作業)
14:00 送迎準備など
15:00 送迎(子どもたちの学校へ車でお迎え)
15:30 個別活動
16:30 カリキュラム(宿題や運動など)
17:30 帰りの準備や、掃除など(生活における自立支援の一環)
18:00 送迎(自宅まで車でお送り)
19:00 退勤
【休日・長期休暇等での利用】
08:30 出勤
10:00 送迎
11:30 カリキュラム
12:00 昼食・休憩
13:00 個別活動
14:00 カリキュラム
15:30 帰りの準備や掃除など
16:00 送迎
17:30 退勤
このように放課後等デイサービスでは、保育園同様に8時間勤務ではありますが、平日の勤務開始が遅いことと、子どもたちと関わる時間が短いことが特徴としてあげられます。事務作業の時間もしっかりあることで、指導案等の書類(放課後等デイサービスでは、個別支援計画と呼びます)のために残業・・・ということは無さそうですね。
放課後等デイサービスで働く保育士のお給料面
保育園と同様に運営法人や地域によって幅があるようです。概ね年収280万〜330万の間に入る求人が散見されます。また、児童発達支援管理責任者であれば、月収35万超の求人もあります。
現在保育士の平均年収が360万ほどであり、やや下がる傾向はありますが、これまでお伝えしてきたような特徴を踏まえて、どうバランスをとっていくかが大事になりますね。また、児童発達支援管理責任者を目指すことで年収面の条件をあげていくというキャリアプランもあります。
今後も社会でより一層求められる放課後等デイサービスで働くことを検討してみてもよいかもしれません。
なお、放課後等デイサービスの大きな流れについて知りたい方は詳細コラムもありますのでご覧になってみてください。各種統計データ等を掲載しています。
放課後等デイサービスに関する統計データと、急増の背景
【利用者の推移】
児童福祉法で定められた2012年から、2018年には3倍超と急増しています。
2012年04月:51,678人
2018年12月:177,888人
【運営する法人の形態】
意外にも、営利法人(株式会社等)が最も多く、NPO法人や社会福祉法人を合算しても、営利法人には及びません。なお、2014年以降に設置された放課後等デイサービスのうち、59.6%は営利法人が設立しており、特徴的な傾向であるとうかがわれます。
営利法人:50.6%
NPO法人:17.0%
社会福祉法人:16.8%
【障がい種別】
1事業所あたり平均で27.97人の子どもが利用しており、そのうち57.5%が発達障害をもつ子どもでした。
発達障害:57.5%
知的障害:37.8%
重症心身障害:10.5%
以上のことから、放課後等デイサービスでは、発達障害をもつ子どもを通わせたいという保護者のニーズから施設数が急増してきたのではないかと推察されます。発達障害は、最近でこそ認知度が広まり、様々な情報やサポートがありますが、10年前はまだまだ理解が追いついていないときだったと考えられます。
保育所においても、加配保育士を配置することで、発達障害等を持つ子どもへの保育を行うことができますが、その人数はやはり限界があります。
このことを踏まえると、
なかなか行き場のなかった発達障害を持つ子どもたちの場所として放課後等デイサービスが果たす役割はとても大きいと思います。
放課後等デイサービスに関する参考情報
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保育記事作成:このゆび保育 編集委員
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