「1年中求人している保育園がブラック」は嘘!
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今回のこのゆび保育コラムは「保育士の求人について噂の真相」を専門的に解説します。SNS上で1年中出ている求人は離職者が多いからブラックだという書き込みをたまに見かけます。果たしてそれは本当なのか。明確な理由をもとに説明していきます。

結論から言うと“それだけで判断は出来ません”
10年前であれば、1年中出ている求人については、あまりよい印象はありませんでした。しかし保育士不足の地域では、この求人に対する考え方は間違いと考えてよいでしょう。保育園は補助金で運営している都合上、過剰に保育士を採用することは出来ません。もし多くの保育士を採用するとその分、1人あたりの保育士の給料は大幅に下げざるをえないからです。しかし保育士が不足している地域では「欠員が出て求人を出してもすぐに採用出来る」というわけではありません。その為、求人は常に出しておき「よい人材がきたら採用をしよう」という考えで求人票を常に出している保育園も最近は増えているのです。
ただ、実際に求人をわざわざ出さなくても保育士が確保できている保育園も多くあり、中には年度途中の離職者が多いので常に求人を出している保育園も実際にはあるので、答えは「本当であり嘘」という回答になります。
10園以上の運営と新規開園予定がある場合は1年中求人を出している
単純に運営している保育園が多ければ離職者も増えます。基本的に求人は法人単位で出すことで、経費削減と保育士の反応も高くなりますので、10園以上の運営園では多くの法人が年間を通して求人を出しています。保育園は女性が9割の職場ですから、結婚、出産等を理由に年度途中の育休、退職も当然ありますし、それは必ずしも4月とは限りません。
また最近は「新規開園」に向けて保育士を大量に採用をしようとする法人も多いです。新規開園は開園の半年以上前には決まっていることが多く、早い段階から採用出来るのであれば開園前に既存園で採用することも可能ですから求人を早いうちから出しておこうと考えます。その為、一概に求人票が常に出ているからその保育園がブラックという答えを結びつけることは難しいです。
(実際に新規開園が多い法人の中には明らかに離職率が高い保育園も存在しているのも事実)
掲載しているサイトの種類でもブラックかどうか見分けることが可能
掲載している求人サイトの種類によって「本当に保育士が足りないのか」「余裕をもって採用したいのか」判断することも可能です。実はこの保育士不足によってこの10年で保育士の求人は大きく4パターンに分かれました。
- A:有料で求人情報が掲載出来るサイトや媒体
(例:新聞折り込み、タウンワーク、ネットで検索できる保育士専門求人サイトなど)
- B:完全無料で求人情報が掲載出来るサイトや媒体
(例:ハローワーク。公共の職業紹介事業など)
- C:保育士人材紹介サイトや成功報酬型の求人サイト
- D :実際には出ていない架空の求人や既に終了している求人をわざと掲載しているサイト
この中で、Aの「求人を掲載するのに有料サイト」に常に上がっているものは、離職率が高いなどの理由で保育士が慢性的に不足しているのかもしれませんが、残りの3つの場合は、状況が大きくことなりますので、この違いについては詳しく解説していきます。
Aの求人サイトとBCDの求人サイトの違いとは
現場で働く保育士からみたらどの求人媒体も同じに思うかもしれませんが、保育園側からすると全く異なります。A(有料サイト)については採用できなくてもお金を払う必要があり、C(成果報酬型)とD(架空求人)は採用しなければお金は発生しないのです。
その為、AではないBCDについては求人を出したとしてもお金は発生しないので「無料ならば出しておいてよいのではないか」「枠はすでに埋まっているけれどよい人がいれば1人くらい採用しておこう」という考え方が無料で出来るのです。
(Aの場合は本当に保育士が必要な場合のみ使っていると考えてもよいです。)
Dの架空求人や終了している求人を載せておくサイトってどういう意味?
実は最近の保育士求人サイトでは、このようなサイトが複数存在しています。これは主に「C」の人材紹介型のサイトで使われていることがあります。まず保育士には多くの求人があるように見せかけておき、興味がある保育園求人に問い合わせをさせます。すると求人会社側が問い合わせのあった保育園に「あなたの保育園に保育士が興味を持っているのですが採用しませんか?」と連絡をするのです。そこで欲しいという事であれば面接を組む。もし募集していなければその保育士と話をしていく中で条件にあわせて他の保育園を紹介するシステムを取っている求人会社もあるのです。
またこれも驚きの話かもしれませんが、実はハローワークなどに掲載されている情報を機械が勝手に取り込んでその内容を自分の保育士求人サイトに反映させる仕組みのシステムも多く導入されているのも最近の特徴です。
直接求人サイトと人材紹介サイトの違いはどのように見極めればよいのか
実は保育系の求人サイトは9割が人材紹介サイトで、純粋な保育士専門の直接求人の掲載サイトは5つくらいしかありません。これは求人掲載の広告料が毎月いくらかを記載しているかどうかで分かります。また広告に保育園の電話番号が直接載っている場合も多くは直接の求人サイトの場合が多いです。
この背景には保育士不足が深刻なことで求人を出しても反応がないのであれば、紹介の方が無駄な広告費が発生しないという保育園側の意向もあります。その結果。この3年で新しく生まれた保育系の求人サイトはほとんどが紹介会社なのです。
(5つ程度しかないので、実際はサイトの名前でわかってしまいます。)
1年中掲載している保育園求人のまとめ
SNS上で発信されている「1年中掲載している保育園求人はブラック」という説ですが、これはその背景をしっかり読み取らないと間違った見解を生むことになります。離職率についても少ない保育園は優良という見解は間違っていないかもしれませんが、上述のように離職の理由が「子育てに専念」「結婚を機に転居」という場合もありますので、転職の際には固定概念を持たず、様々な視点から考えていくことをお勧めします。
しかし、東京や神奈川・埼玉の保育園求人は非常に多いです。そのため、このゆび保育では、このような保育業界の専門知識を豊富に持ち合わせたコンサルタントが、あなたの就職・転職をサポートする体制をとっています。
転職に限らず、保育のことや働き方についてなど、お気軽にご質問くださいね。
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記事作成:このゆび保育 編集委員
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